短篇集をするときは、いつも、絵本をつくるような気持ちでのぞみます。
過去2回はタイトルに絵本を冠していましたし、今回も、私が子供の頃にお気に入りだった絵本をみんなに読んでもらうところから作品づくりを始めています。
カフェやギャラリーの小空間に、異世界のマドをこしらえて、絵本めくるめく作品たちを、次々に、お見せしていきます。
根本コースケ
花見に行く途中の二人は、田舎の無人駅で、電車を乗り逃がす。
次の電車はいつ来るのかわからない。二人は電車を待つ。
町に不思議のテントがやってきた。
山ぐるみサーカス一座の繰り広げる、びっくりショウの数々。
20世紀初頭、ブラジルに移住した日本人たちがいる。
港で人身売買の商人に騙され息子を攫われた母親は子を追って内陸部へ向かうが、ラプラタ川のほとりで彼女が目にした光景は…。
その悲劇を忘れぬよう現地の人々はそれを芸能として伝承した。
後の時代のある若者がその芸能をフィルムに映した。
いつしか行方不明になったフィルムを探し、ある男が、パラグアイへ赴く。
あるところに月がなくなった町がある。
時間の歯車が狂い、町は夜がずっと続くようになる。
ある日、空から巨大な船が降りてくる。
それは、某ファーストフード店の、セントラルキッチン。
ハンバーガーを食べながら、町の人々の想いは交錯していく。
ある豆腐店を相続した男は金に困っている。
共同経営者は店の改築を医者に相談する。
それを聞く従業員の女の挙動はどこかおかしい。
医者は全部を見ている。
ベビー・ピーのテーマ曲。斉唱。合奏。